なぜウェディングドレスの色は白が選ばれるようになったのでしょうか?

なぜウェディングドレスの色は白が選ばれるようになったのでしょうか?


あなたの似合う色は何色ですか。万人が白色を好きというわけでも、白が似合うわけでもないことをみなさんはご存じですよね。ですが、式場のレンタルドレスの試着室にずらっと並ぶウェディングドレスは、ほぼ100%白ばかりです。白といってもピンク、オレンジ、ブルー、ゴールドがかった白、そして純白と、様々な色合いの白の生地で作られています。どの色調の白が似合うのか、事前のカラー診断までついているウェディングプランまであります。なのに、ピンクやオレンジそのものの色のウェディングドレスは皆無と言っていいでしょう。なぜ似合う色そのものをウェディングドレスにしてはいけないのか、疑問に思ったことはありませんか。お色直しをするために何度も中座するくらいなら、好きな色のウェディングドレスを着たらいいのにと疑問に思ったことはありませんか? 


(1)白色の起源は19世紀のロイヤルウェデイング!?

 結婚式にウェディングドレスという特別なドレスを着る習慣は、ローマ時代からありました。その時々の流行の色のカラードレスを着ていたのです。流行が黒であれば黒、青であれば青と、まちまちでした。 

 その習慣を払拭してしまったのが、1840年2月10日の結婚式。今から175年前、英国のビクトリア女王のウェディングドレスでした。純白のシルクサテンで仕立てられレースがふんだんにあしらわれたドレスと長いヴェールを身につけたうら若き女王の清楚な美しさは、ヨーロッパ中の話題をさらいました。彼女は、白のウェディングドレスを着た初めての王侯貴族ではなかったにもかかわらずです。加えて、当時の王侯貴族は政略結婚が普通でした。女王自身、一目惚れだったという最愛の人と結婚できた幸福と喜びに光輝いていたのも理由の一つかもしれません。純白のドレス=美しく若い女王のような幸福に充ち満ちた結婚を連想する人も多かったことでしょう。女王の結婚式以降、純白のウェディングドレスを着る女性が爆発的に増えたということです。


(2)ウェディングドレスに抱くイメージ

白という色のイメージは、民族や歴史によって様々です。一般的には「純潔」「処女性」など汚れない無垢なイメージを持っていますね。私達はウェディングドレスになぜそういった連想を抱くのでしょうか。

ウェディングドレスは、元々キリスト教の結婚式の儀式衣装です。キリスト教では白は処女性を象徴する色でした。欧米文化の全世界的な普及と浸透と共に、純潔や処女性のイメージが強く定着していったと考えられます。(1)でローマ時代からウェディングドレスはあったと書きましたが、それはキリスト教はローマ時代から発生したからでした。キリスト教では今でも、結婚の誓いは教会で行う最も神聖な儀式の1つと位置づけられています。


(3)花嫁の心境の現れとして

 結婚するほどの決意をした花嫁の心境はどのようなものでしょうか。

 たったひとりのこの人に決めたからには、どのような過去があったにせよ清算してまっさらな気持ちで踏ん切りをつけたいと思うのではないでしょうか。そんな時に白を選ぶのは自然な気持ちだと思います。

 白はいろいろな色に染まることができる色です。

 これから好きなたったひとりの男性とふたりで歩む大切な人生を象徴するもの。 それはやはり赤でもなく、黒でもない。白を選ぶ人が大半を占めるでしょう。

 

 インターネットで検索すると、白色以外のウェディングドレスがたくさん出てきます。中でも漆黒のウェディングドレスが目につきます。どんな色を選ぶにせよ、その後の結婚生活の幸福は、花嫁と花婿自身の心にかかっていることは間違いありません。



(文・みお)